薬の流通のスタイルは主として2つのタイプがあります。

1、ドラッグストア、薬局で販売する市販薬

2、医師の書いた処方箋をもとに調剤薬局で購入する処方薬


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処方薬の市場規模は10兆円超です。

製薬会社の大手だと、社員4000〜6000人ほどで、平均年収は1000万円ほど。 

ヒット商品をコンスタントに売上げ続けなければ、大手の地位を守れないのは製薬会社だけでなく、車や家電、食品メーカー も同じでしょう。

巨額の売り上げを見込める強力な商品は、開発段階から大規模な戦略が取られます。

大手製薬会社の場合は、


・影響力のある学会や政治家を味方につけて、早期承認を働きかける

・患者の会も味方に引き入れて承認を早めるように、行政に圧力をかける

・広告代理店やPR会社を動員して、メディアに期待感を煽る宣伝をさせる


薬は命を守るもの、健康を守るもの、と思い込んできた人にはショック?かもしれませんが、

医師で構成されている「学会」は製薬会社とは表裏一体の関係にあります。

「◯◯学会が発表」「◯◯学会の基準値」が、製薬会社のビジネスのためにある、という記事を過去に書きましたが、そういうことだからです。



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メディアが報道する情報も、資金の豊富な製薬会社や影響力の大きな広告代理店が背景に絡んでいれば、鵜呑みにできないものとなります。

日本人の多くははっきり言って「鵜呑み病」です。

NHKの「◯してガッテン」で言っていた、

ワイドショーの特集で有名な?医者が言っていた、

と連日TVではそんな情報が流されています。

名医?と言われる人や、有名な教授?と言われる人が、画面の向こうで、不安を煽る形で病気の説明をして、早期発見早期治療を呼びかける。

そしてそのTV番組の合間に何度も流れるCMが「飲む前に飲む」というキャッチコピーで胃腸薬だったりする

もはや洗脳です。

薬の服用を暗にススメているわけですが、その場合、必ず先に「副作用」の説明が必要。

ですが、TVCMの場合は、その説明はないのです。

医師の診断を受けて、とか、医療機関に相談を、なんて小さくわざと見えないように注釈は付けていたりします。


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TV局の健康情報番組の本当の目的は、

製薬会社をスポンサーとし、

名医と言われる医師が「早期発見早期治療」を呼びかけて大勢の「鵜呑み病」の人を病院に集め、

製薬会社は病院や医師、果ては視聴者に薬を売る、、、

この3者の連携(グル?)で成り立っています。

別にうがった目で見ているわけではなく、世の中のビジネスにはそのような仕組みがあります。


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日本の医療は「3時間待ちの3分診療」と言われています。

患者:「昨夜から熱が出て、つらいです。咳も鼻水もひどくて。明日は会社休めないのでなんとかしてください。」

医師:「喉がだいぶ腫れてますね。咳止め、喉の炎症を抑える薬、鼻水を止める薬を出しましょう。念のために抗生物質も。抗生物質を飲むと下痢をしやすいから整腸剤も出しますね。あと、副作用で胃が荒れるから胃薬も飲んでください。」

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薬をもらい慣れている人は普通の光景でしょうが、私は「喜劇か?」と苦笑いしてしまいました。

全部で6つの薬剤。

患者もこれだけもらえたら大満足?で、これだけで治ったような気になるかもしれません。

まさに病院(製薬会社)にとってはいいお客様です。

医療は「診療」というサービスですから、患者に来てもらい、お金を払ってもらうから成り立ちます。

貧しい人やお金に困っている人からはお金を取らないよ、とか、

ただで命を救ってあげますよ、なんていう「幻想」では成り立たないことは自明です。





昔の人は「医は仁術」と言ったり、命を扱う職業だから神聖なもの、と思っている人がいます。

医師だろうが、弁護士だろうが、裁判官だろうが、学校の先生だろうが、ビジネスです。

「先生」「〜〜士」のような言葉のつく職業の人は特別とでも思っているのでしょうね。

困った人を助けてあげる、そして「見返り」をもらう、これは自然なことです。