改めて自分の足を見てください。



巻き爪、

ある指だけ先っぽの向きが違う、

指が曲がったままだな、

外反母趾で関節の形が悪いな、、、



などと、いろいろと発見すると思います。





立っている時、足は身体の中で唯一地面に接する部分です。

足の裏からの情報が脳に送られ、即座に姿勢や筋肉の出力に対して脳から信号が送られます。

簡単に言えば、足裏のセンサーの働きが悪いと、

  1. 動きはおかしくなってしまう

  2. 姿勢も適切でなくなる

  3. ふらつく

わけです。

なので、リハビリテーションでは、床からの反力を応用して、姿勢や動作パターンを即時に変えられるのでよく使われるのです。






日常生活の中で、その足の使い方で、足を含めた全身の関節に、一歩歩く度に負担をかけてしまう可能性もあり、

逆に何千、何万回と関節によい動きで適切な運動になるか、

大きな違いが出ることは必至です。

「ウォーキングが健康にいい」と毎日1万歩歩いていて、結果膝や腰が痛くなった、なんていう人が多くいますし、

健康のためとジムでトレーニングを重ねているにも関わらず、体に痛みが出ている人もいます。




いきなり運動や筋トレを始める前に「センサー」の働きが適切かどうか、をチェックしましょう。



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足には、足指に14個、指の根元に5個、さらにその根元からスネがつながるところまで7個の骨があります。

片足で26個、両足で52個です。

身体全体の骨の数は200個余りですから、その1/4が足に集中していることになります。


立ったまま上半身を動かしたり、体幹をひねったり、果ては片足立ちになったりと、

様々な姿勢の変化で、支える荷物たる身体の重心が変化するのに対応するために、このように多くの骨、そして筋肉や靭帯、関節があります。




ちょっとくらい小さな石を踏んでも、転んだりしませんよね?

もし、地面に接する足裏が1枚の真っ平な板であるロボットが、同じ石を踏んだら、きっとすぐにバランスを崩してガチャン!と倒れます。

足はきちんと体重を支える剛性と共に、

衝撃を吸収したりデコボコにも対応できるよう、キャタピラーの車輪のように、バラバラとした塊のような骨を可動性のある筋肉や腱膜で補強し、可変性に富んだ構造になっているのです。

しかも、足底をアーチ状にすることで、鉛直方向にのしかかる重力を、うまく分散しているのです。

足のアーチは、縦方向に親指側と小指側の2本、そして足の指が曲がる根元に横方向と、合計3つのラインがあります。


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この3つのアーチによって、歩行の際の、踵をついた時の衝撃吸収、足全体をフラットにつけて体重を載せた時の支え、

そして身体を前方向へ進めるために蹴りだしてつま先立ちの状態になったときに足がしっかり1つのユニットとしてテコの柄のように作用する剛性を保つことが可能となるのです。



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この縦方向の小指側と横方向のアーチに沿って体重を移動させていくと、身体に負担なく効率よく歩けます。

足裏のこの部分には、圧力を感じるメカノレセプターと呼ばれる神経のセンサーがたくさん分布しています。

とっても理にかなった構造なのです。


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まず裸足で立ってみます。

片脚立ちがどれくらいバランスよくできるかチェックします。

イマイチだな、と感じた方の足で上のイラストの赤い部分を、軽く10回くらい指でさすってみてください。

その後、また片脚立ちでチェックしてみましょう。



ほら、変わったでしょう?☺️

ふらつきや、足元に不安のある高齢者には、筋トレよりまず「センサー再起動」です。