10月ももう終わり。

つい最近まで日中は冷房を入れるほどでしたが、気温の上下で体調を崩さないように自分の体に気を配りたいところです。

生活習慣もさることながら、食事で大きく体調は左右されます。

「冷やさないようにする」ことが鉄則です。

温かい食事を心がけてください。


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風邪をひいた時の葛根湯をはじめ、

体を温めるために漢方薬の約7割に使われているのが「生姜」です。

「生姜」の働きは、その加工法で、効果が変わります。

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薬剤の原料で使われるのは「ひね生姜」と言います。

・生の状態:生姜(しょうきょう)

・乾燥したもの:乾生姜

・蒸して乾燥:乾姜(かんきょう)


の3種類です。




生姜<乾生姜<乾姜  

の順で作用の強さが変化します。





有効成分の違いは、科学的に証明されています。

生の生姜の中には殺菌作用の強い「ジンゲロール」が多く、吐き気などの消化器の症状に対しては最適といわれています。

乾姜の中には「ショウガオール」が多く、新陳代謝の低下や冷え性、咳を鎮める働きがあります。

ジンゲロールは、加熱するとショウガオールに変化し、体を温めます。

乾燥させることで、ジンゲロールが分解して、血行や代謝を促すジンゲロンが発生し、相乗作用で効果が大きくなります。



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体の表面を温めるのが、ジンゲロール(生の生姜)

胃腸の血行をよくし、体の内部を温めるのが、ショウガオール(乾姜)

低体温や、冷え性で悩んでいる人には最適食材です。





漢方の働きは、その組み合わせで効果がかなり高くなります。

経験則で効果があることはわかっているのですが、それが科学的にも証明されつつあり、

もっと現代の医療にも活用されていくはずです。





漢方の特徴は、体全体に対して「刺激」を与えて、「反応」を引き出し、体本来の自然な状態に戻そうと働きかけるものです。


現代医学で使っている薬は、基本的に「症状を抑えるためのもの」であり、根本治癒をするものではありません。

本当の漢方は「生薬」ですから、化学的なものではなく、生命あるものが原料になっています。

ただし、いくら漢方とはいえ、あくまでも「薬」です。






新生姜の旬の時期は、11月〜です。

まもなくですね。

夏にも多くの新生姜が出回りますが、ほとんどはハウス栽培されたものです。

新生姜を使ったレシピをご参考に。

普段から積極的に「体を温める工夫」をしながら、免疫力を常に正常に保つ心がけを。