何かにつけて、以前の日本と今の日本は変わってしまったことを書き綴っています。

本日10/15は衆院選の公示日。

一斉に街中で候補者の訴えが始まり、ポスターが貼られます。

今の生活や社会に不満があるのなら、何かおかしいと思うなら、

「意思表示」をしなくては何も変わりません。


誰かがやってくれる、誰かがなんとかしてくれる、、、

残念ながら、「主体」を投げ出した人のところには何もやってきません。


□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□



江戸時代は鎖国をしていました。



鎖国していたと言うと「引きこもっている」と言うネガティブな印象を持つ人が大半かと思いますが、

実際は「自給自足体制が確立」していたため、外国と貿易をしたり、技術を輸入する必要がなかったのです。

江戸時代は1603〜1863年、徳川将軍15代265年に渡りました。

戦乱の時代とは全く異なり、戦いとは全く無縁な社会で、現代以上に平和な時代だったと言えます。

 

dfb7a60b9ecbe116c19c808c3f469c8f

  


江戸時代の半ば享保年間(1716-36年)に江戸の人口は既に100万人を超えていたそうです。

これは世界一の規模で、同時期のパリの人口は70万人、ロンドンは60万人でした。

このような大都市にあって凶悪犯罪も少なく平和であったことが驚きで、

さらに凄いのは、この江戸の治安維持に専従していたのがわずか300人程度の人員であったということです。



 

昭和世代のお馴染みのテレビ時代劇では江戸時代が舞台になっていることが多いですね。

水戸黄門、大岡越前、暴れん坊将軍、桃太郎侍。。。

切り捨て御免・辻斬り・ご禁制の阿片。。。

こんなワードが出てきますが、こういった時代劇に登場する江戸時代は、およそ現実の江戸時代からはかけ離れている事が多い。

 




時代劇では、毎日のようにどこかで殺人事件が起き、その度に同心やら岡っ引きが町中を飛び回っていますが、あれは「ウソ」です 笑

確かに当時も犯罪はありました。

しかし、犯罪の多くが今でいうところの「軽犯罪」であって殺人・放火といった「凶悪犯罪」は、本当に少数でした。

たまにどこかで殺人事件でも起きようものなら、瓦版(かわらばん=現代の新聞・週刊誌に相当)が大上段な記事を載せ、それを読んだ町人達はその噂で持ちきりだったそうです。
 

今ならさしずめ、世間を震撼させるような大事件をテレビのワイドショーが大々的に採り上げる、といったところでしょうか。

つまり、それほど殺人事件等の「凶悪犯罪」が少なかったということです。
 

本当に江戸時代(幕末動乱以前)とは人々にとって平和な時代だったのです。




ところで、なぜそんなに「凶悪犯罪」が少なかったのか?





それは、現代のように犯罪者を「社会から隔離しなかった」からです。

例えば凶悪犯罪の犯罪者が死刑に処せられるとします。

現代では、刑務所の中で「ひっそり」と刑が執行されますが、

当時は、市中引き回し(=町人に犯罪者の顔を晒して回る事)の上、刑場で公開処刑されたりしました。





江戸市中の治安を司る最高責任者は「町奉行」です。

北町奉行と南町奉行がそれぞれ1ヶ月交代で勤務にあたっていました。

遠山の金さんや大岡越前が有名です。

各奉行の下にはそれぞれ与力25騎、同心100名(後に140人)が配置されます。

専従としての治安維持組織は彼ら282人のみでした。

この他に同心がポケットマネーで雇う岡っ引きがいましたが、彼らはそれだけで食べていけるほどの給金はもらっていませんでした。

ほとんどが半専任で、湯屋・小料理屋等の副業を持っていたようです。

こうした場所には情報が集まってくるのですね。





このような少ない人数で、100万人都市の治安が維持できた理由は、

上記の武士階級以外にも多くの町人が行政に関わっていたからです。


奉行所は各町に置かれた名主に行政事務の処理を委託していましたし、

町内には自身番や木戸番という自治組織が発達し、もめ事の解決や火災通報、夜間通行規制を行っていました。


今でも町内会で見られる「火の用心」の夜回りもこの名残です。




江戸町人の「自ら行政を担っている」という当事者意識が、天下泰平の大江戸八百八町を作り出していました。



江戸時代は「幕藩体制」という封建社会と、「鎖国」に代表される外部との交流を拒絶した閉鎖社会として、以前からマイナスイメージで捉えられてきました。

しかしその江戸時代が、海外では「Tokugawa Japan (トクガワ・ジャパン)」として高く評価されている事も事実です。
 

 

高く評価されている理由は、

 

1、犯罪の少なさ

2、清潔に保たれた都市環境(昔のパリやロンドンは、町中、排泄物・汚物だらけ)



3、勤勉実直で道徳心に富む国民


そして、平和国家として江戸日本には実績があったからなのです。




世界に誇るべき「江戸時代」、そして「日本」なんですね。

もっと自慢しましょう。

そして、現代と大きく違うのは『当事者意識』の有無、だと思います。


「自分たちのことは自分たちでやる」 



誰かがやってくれる、誰かに任せておけばいい、、、

こういった意識では、いい社会にはならないことは過去の歴史が示しています。