以前のブログ記事で、『姿勢を変えること』が一番の健康の秘訣、と書きました。




デスクワークや運転など、同じ場所で、1、2時間は当たり前でそれ以上の時間、同じ姿勢をとり続けてしまうことがあります。

長時間の運転がなぜ疲れるのか、ということを調べてみると、

実は運転そのもので脳や体が疲れているのではなく、

『同じ姿勢をとり続けていること』によって疲労を感じているのだそうです。





運転席に座り続けていると、股関節が直角に近い状態で曲がったままで、鼠蹊部を通る太い血管やリンパ管には圧が掛かり流れが悪くなります。

結果、細胞から出た「老廃物」の回収・排泄が滞り、疲労感が強く感じられるのです。

早く目的地に着きたいと先を急いで「休憩」を取らないでいることもある人が多いと思いますが、

道の駅やサービスエリアに立ち寄り、座りっぱなしの姿勢から立ち上がるだけで、

血液やリンパ液の流れが促され、疲労物質の代謝が進みます。

立ち上がって歩けば、血流がさらにアップします。





オフィスでも、デスクワークに夢中になれば2〜3時間はそのままの姿勢をすることが珍しくないでしょう。

私も早朝のコンピュータ作業や読書時間は2時間くらいあっという間に過ぎることが多いので、

「あえて30分タイマーをセット」して、その度に立ち上がり、

何かを取りに行ったり別のことを少ししてからまた戻るようにしています。





新幹線や飛行機での移動も同様です。

例えば新幹線で東京から大阪までは約2時間半くらいですが、一度も立たなかった、なんていうことはNGです。

意図的に立ち上がり、「姿勢を変える」ようにすると、疲れを緩和できます。





先の運転のことに付け加えて。

週末、車で遠出をする人、1泊2日などで旅行する人、なども多いと思います。

温泉場に行かれる人もいらっしゃるかと思いますが、

「休日に1泊2日の温泉旅行は疲労のもと」になります 苦笑。




リフレッシュしようというはいいのです。

自然豊かな土地に行くことはいい効果があります。 

ただ先述のように車や電車での「移動」の仕方により、疲労を増してしまうことがあるのでご注意を。

こまめに姿勢を変えて、歩くことをプラスしてください。




さらに「入浴の仕方」です。

つい温泉に来たからと、何度も入浴したり、長時間入ったり、しがちです。

かくいう私も過去に知識がなかった頃は知らずにやっていて「疲れて」しまっていた記憶があります。

体温・脈拍・血圧が温泉に入るたびに変化するので、自律神経が確実に疲労します。



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疲労を溜めず、疲労を軽減する上手な温泉の入り方です。


①全身浴でなく半身浴にする

42度の熱いお湯での全身浴では「疲労因子FF※のみ増加」、

半身浴では「疲労因子FFも増加するが、それを回復してくれる疲労回復FFも増加」することが分かっています。


※疲労因子FF: Fatigue Factorファティーグファクターと呼ばれるタンパク質のこと



②38〜40度のぬるま湯で10分以内を目安に半身浴、回数は1〜2回にする

熱いお湯に入ると「ヒートショックプロテイン(HSP)」という特殊なタンパク質が作られます。

免疫力を高める効果があるのですが、体に負荷を掛けていることにもなります。

つまり疲労を増加させることになります。




疲労回復・リフレッシュが目的ならば、「体の機能を考えた」入浴法を知っておかないと逆効果になってしまいます。

せっかく来たから、と何度も温泉に入っている人や、その土地の観光巡りをぎっしり詰め込んでいるプランを立てている人は多いと思います




『目的』を考えよう、というのは温泉旅行でも運動でも同じです。