「こら、何をしているんだ、やめなさい！」と怒鳴れば、子どもは一時的にその行動をやめるでしょう。

「そんなことをしたら、夕飯抜きにするぞ」と子どもを脅せば、一時的には意のままに動かすことができるでしょう。

この「叱る、罰を与える、脅かす」といったことは一時的な効果しかありません。

子どもが問題行動を取らなくなる、といったことにはプラスどころかむしろマイナスになることの方が多い、というのは薄々お分かりでしょう。



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口うるさく叱られることで子どもは自信を失い、傷つき、やる気を失います。

挑戦する活力も、勇気も奪われ、逆の行動を取るようになるかもしれません。

罰せられたり、脅かされたり、中には体罰を与えら得たりすることで、相手を憎んだり、意固地になってますます言うことを聞かなくなるかもしれません。

一時的なその場しのぎを、本質的な問題解決、と勘違いしています。

一時的な「抑制効果」により、「本質」を見失っています。

これは親子関係だけでなく、学校の先輩や後輩、会社の中での上司と部下、もそうでしょう。 



そして、『体のこと』にも当てはまります。



 
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私たちは、

筋肉が凝っている張っている固くなっている

といった状態になった時に、

その凝った
張った
固くなった

箇所を叩いたり、揉んだり、押したり、引っ張ったりします。



問題のある箇所を、直接的に、「力」でなんとか解決しようとします。

なぜ「凝ったのか？張ったのか？硬くなったのか？」はさておき、

とりあえず、その箇所を徹底攻撃します。

一時的にその「力攻撃」で収まった感じになるので、その場はそれで終わりです。

でもまた、その問題箇所は「言うことを聞かなく」なってきます。

そうすると、またそのに対して、「さらに強い攻撃」を加えて、黙らせようとします。

そんなことを繰り返しています。

まるで、冒頭の子どもに対しての罰を与えていうことを聞かせる、のとなんら変わらないことだと思いませんか？





子どもに「叱らないで」「罰を与えないで」、問題行動を直す方法は何でしょうか？

『相手に説明をすること、親しみのある話し合いをするだけ』です。

信頼関係、があれば、子どもはそれを受け入れます。

大切なことは、普段から信頼関係を築くことで、その信頼関係が無い状況で「叱って」も教育効果は皆無です。

「あなたがこうすると私は悲しいなぁ」

「あなたがそうすることで私は嬉しいなぁ」

と自分がどう感じるかを子どもに伝えるだけです。

それを聞いた子どもが、自分で行動を変える、のを待つだけです。


無理やり「行動を変えさせる」のではなく、「自ずと行動を変える」のを見守るだけ。




体も全く同様です。

体に対して、「あるべき状態になってほしい」と穏やかに話し合いの場を持つだけです。

体は良くなるようにできています。

あるべき状態に戻るように、自己治癒力・自己再生力、を備えています。

私たちが、無理やり押したり、揉んだり、引っ張ったり、つい「力づく」で元に戻してやろうとすればするほど、体は意固地になります。

実際、いつも押したり、揉んだり、引っ張ったりされている体は、緊張感が強くこわばっています。

繰り返しますが、


一時的なその場しのぎを、本質的な問題解決、と勘違いしています。

一時的な「抑制効果」により、「本質」を見失っています。





筋肉はお水６０〜７０％も含んでいます。

プルプルふわふわなはずなのです。

石のように固い、スジのようにピンと張っている、なんていうのはありえないのです。

誰の体も、プルプルふわふわな筋肉に戻るようにできているのです。

子どもに対して「穏やかな話し合い」を持つように、体に対しても「穏やかに対話」するように対します。

優しくさすったり、優しく揺らしたり、優しく小さく動かしたり。

「こんなふうに柔らかくなってくれたら嬉しいなぁ」と筋肉に伝えるだけです。

「柔らかくしてやろう」ではなく、「柔らかくなるようにできている」のだから、お膳立てするだけです。

〇〇してやろう、というのは傲慢でおこがましいのです。




穏やかに、信頼関係があれば、体は実に素直に言うことを聞いてくれます。