私は〇〇である。

世の中の人々は〇〇である。

私は〇〇であらねばならない。



『性格』の根っこには、この3つの価値観があると言われます。

「あなたはどんな性格? 」

「私は〇〇な性格です。」


こんな会話今までしてきましたよね。





性格といっても、さまざまな定義がありますね。

・明るい性格、暗い性格

・人懐こい性格、人見知りな性格

・温和な性格、怒りっぽい性格

・目立ちたがりな性格、引っ込み思案な性格



ざっとこんな感じでしょうか。


しかし、これは表層的な浅いレベルでの性格です。

これらの『深層部』には、あらゆる性格の根本とも言える3つの価値観、信念があります。





「アドラー心理学」と呼ばれているものがあります。

アドラーは、その3つを『ライフスタイル』と呼びました。

①自己概念(私は〜である)

②世界像(世の中の人々は〜である)

③自己理想(私は〜であらねばならない) 

という3つのセットです。

先ほどの表層的な浅いレベルの性格は、この①〜③の組み合わせによって決まります。




例えば、

①自己概念:私なんか誰も興味を持っていない

②世界像: 人々はつまらない人間を相手にしない

③自己理想:私は誰からも相手にされないので、目立たず黙っている方がいい

この人はどちらかといえば「暗い」人で、 人懐っこいというより人見知りタイプなのは想像できます。

みなさんはどうでしょうか?

この3つのセット、書き出してみてください。





性格は生まれつきだから変えられない、 という人もいます。

しかし、この3つのセットが性格を作っているのだとすれば、このセットを変えれば、

性格を変えることは意外にも容易にできるということになります。 

暗い性格を明るくしたいという場合、単に「明るくなろう」と頑張るのではなく、

①〜③のセットを変えることが必要。

そして、自分を変える第一歩が、今の自分の『①〜③のセット』を知ることから始まるということです。




『ライフスタイル(=性格)』は赤ん坊が言葉を覚える前、0歳の時からすでに作り始められていて、多くの場合は10歳くらいまでの間に完成させるそうです。

私もみなさんも、子ども時代に家庭を中心とした社会の中で、自らが望む地位を手に入れようとします。

相手の注目や愛を得ようと、さまざま試行錯誤を繰り返します。

最初は当然のように『両親』にストレートに注目を求めます。

もしそれがうまくいかなかったら、『怒り』を表し、愛情を手に入れようとするかもしれません。

ギャーギャー泣くわけです

そうすると親がすぐに駆けつけて、構ってもらえる。

成功です

もしくは自分が弱い存在であることをアピールして哀れみや保護を求めようとします。

いかにも可哀想な顔や態度を取って、注目を引く。

「〇〇ちゃん、どうしたの?」と構ってもらえ、要求を聞いてもらえます。

成功です

もしくは陽気に振る舞って注目を集めようとするかもしれません。

このように試行錯誤を繰り返し、

「こうすると相手はこう反応する」

「これまうまくいった」

「これはうまくいかなかった」

と学習していきます。

年月を重ねながら、シチュエーションごとに対処方法の指針のようなもの、成功法則のようなものを蓄積していきます。

たとえば、「陽気に振る舞ってもうまくいかない、少し弱さを見せて泣いたほうがうまくいく」と考え方を少しづつ固定していきます。

その結果として、先に述べた『ライフスタイル』なるものを形成していくのです。

そして、それを『一生使い続ける』ことになります。

それが「自分の性格」として認知していくのです。

つまり、今自分の性格を作ったのは、過去の色々な場面や場所で「成功」した自分の態度の蓄積だと言えそうですね。



性格変えたい!と思っている人、実は変えられます。