「股関節はどこですか?指で示してください」

と私は講習会で参加者に問いかけをします。

そうすると、ほとんどの参加者は、体の前面の「鼠蹊部」のあたりを指します。 

「そこは股関節ではないですよ」と言うと全員驚きます。



042c-300x200



股関節は英語では「HIP JIONT」と言いますので、英語の方がイメージしやすいかもしれませんね。

多くの人がイメージしているよりも、股関節は後方にあります。

スポーツでは「股関節を使う」「股関節にのせる」などと言います。

理解が曖昧な人は、体の前面の脚の付け根、鼠蹊部または股間のあたりに力感を感じるように体重をかけてしまいます。

なので、「股を締めるような構え」をしている人は結構多いです。

特に女性。

実際は、股関節に乗るためには、もっと後ろに体重を感じる必要があります。

股間が股関節と思っていると、前足部に圧を感じます。

ちゃんと股関節に体重が乗せられていれば、足の前ではなく、踵あたりに最も圧を感じるはずです。


IMG_2014


多くのクライアントの「立ち姿勢」を見てきましたが、立ち方をきちんと習ったことがないので、股関節に最初からきちんと乗って立っている人はいません。

床に踵がついているようで実はついていません。

・高齢者になればなるほど
・ふらついてしまう人ほど
・膝が痛い人ほど
・床からさっと立ち上がれない人ほど

前足部に乗ってしまっています。




□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□


宮本武蔵の「五輪書(ごりんのしょ)」で、

体の運用(足の運び)について「きびすを強く踏むべし」 と書かれています。

きびす=踵(かかと、です。

しっかり踵を接地させて動くことが大事だと言っています。

現在でも「能」などの歩法などに受け継がれていますが、これは文字通りではなく、ちょっと深い理解が必要になります。

踵と聞くと、私たちは踵の骨の下あたりの狭い範囲をイメージします。

昔の人たちは、足の後半半分くらいのかなり広めの範囲を指していたようです。

つまり、「きびすを強く踏むべし」とは、

足裏全体を接地させよ、ということだと考えられます。


img_kakato18


この足裏をしっかりと大地に接することは、日本人が伝承してきた身体特性です。

日本で舞踊では「舞」の文化圏、

外国(大陸)では「踊り」の文化圏、

と言われます。

足を地面や床からほとんど浮かさずに動く「舞」、

大陸では、逆に体を宙に浮かせる傾向が強い「踊り」、が定着しました。



日本人が農耕民族であったことと、履物の影響が大きいようです。

草履(ぞうり)や草鞋(わらじ)を履いていたため、ほとんど素足の感覚で生活していました。

0000001362


オリンピックやワールドカップのスポーツの応援などを見ていると違いがわかりますよ。

欧米人は、自国の選手が活躍すると、ぴょんぴょんと何度も跳ねて喜びます。
 
日本人は、跳び上がる人もいますが、多くは足は地面についたまま両手を頭上にあげたり、抱き合ったり、拍手しています。





IMG_2007



それから、日本人女性の脚について思うことがあります。

外国人ではあまり感じたことがないのですが、結構多くの女性がつま先を内側に向けています。


IMG_2009IMG_2012











































いわゆる「内股」。


これは日本特有と言ってもいいかもしれません。

同じアジア人でも滅多に見かけない現象です。

かわいい」立ち方、「かわいい」座り方、という表現で想像していただけるでしょうか。

「トンビ座り」「ぺちゃんこ座り」という座り方が小さい頃からの習慣が一つ大きな原因だと思われます。

10代の女子向け雑誌には、内股のオンパレードです苦笑

一昔前の「ぶりっ子」文化、「KAWAII(かわいい)」という独特な文化が外国人には受けているみたいですね


IMG_2010



本来、日本人女性は内股の習慣はなかったようです。

幕末から明治初期に撮影された写真には多くの「外股女性」が写っています。

考えてみれば、下駄を履いて内股では立てません。

履いてみればわかりますが、下駄の歯にきちんと乗るには、大きな内股も外股にもなれません。

IMG_2013
この立ち方の方が「かっこいい」と感じませんか



民俗学者や文化を研究している人たちは、

日本独特の「女性らしら」を表現する方法として、

アニメでのキャラクターやイラスト、モデルに取らせるポーズ、で極端な「内股」を使っていると考察しています。

その通りでしょう。

さらに小さい時から「つま先を閉じなさい」「膝を閉じなさい」的な躾を受けてきている人たちにとってはなんら疑いもなく習慣付いていますね。

特に私の世代より上の人たちは

今は女性が普段からジーンズやパンツを履くことがノーマルで、スカートの人より多いかもしれません。




私のセッションでは「下駄」も使います。

自然と適切な立ち方にさせてくれます。

膝痛やO脚を直したい人は、下駄履きすること、おすすめです。