人の一生には食べ方によるサイクルがあります。(あくまでも平均的な場合


子供→たくさんは食べず、ほとんどは痩せている

成長期〜若い人→たくさん食べられる 

大人→太る人が増えてくる

高齢者→たくさん食べられなくなる 
 

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メタボと言われ、太ることは悪いことのように捉えられていますが、実は体を守る力が強いのいは「太ること」とも言えます。

なぜなら、消化管の働きが、自律神経のうちの副交感神経支配です。

その副交感神経はリラックスや休息をする側の神経、というのはもう何度もこのブログでも書いてきましたね。 


ストレスで交感神経が緊張状態になった時、身を守る一番の方法は、、、

食べること

です



つまり、

肥満気味のサラリーマンは、相当なストレスを抱える営業マンかもしれないし、

ぽっちゃりの主婦は、子供や義理の親のことで悩み事があるのかもしれない。


その人たちは、食べることで、身を守っているということなのです。



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普通は20〜50代くらいは太る時期です。

脂肪を体に蓄える時期ということです。

何か大きなストレスがあった時に、蓄えられた脂肪をエネルギー源として使えます。

太っている=悪いこと、よくないこと

と一面だけを見てしまうと、大事な部分や、他の側面を見逃してしまいます。

いい意味で頑張りが効く体はどちらか?という事で考えれば、ちょっと太めの方が、身を守る力があるのです。


しかし、あまりにも太りすぎると、心臓や血管に負担がかかるので、ほどほどが肝心。



6パックの腹筋が健康的、みたいなことが一部のフィットネス界隈では言われていますが、あれも行き過ぎです。

いつも野生動物を例に出しますが、腹筋がボコボコ見える野生動物はいないでしょう。

そして、逆にメタボで、腹が出っ張っている野生動物もいない。

何事も「中庸」が肝心



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自分の体重を持て余すようなのでは良くないし、息切れがするのも行き過ぎ、動くのが億劫だ、な感じでは、その事自体がストレスになります。

少しふっくら、で止めておくこと







歳を取るとエネルギー効率の良い「ミトコンドリア系」でエネルギーを作るようになります。

そのミトコンドリアを使って、食べ物からエネルギー(ATPと言います)炭酸ガスと水にまでにしていきます。

この方法は非常に効率よくエネルギーを作ることができ
たくさん食べ物を必要としないので、自然と少食になるのです。




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江戸時代からの高齢者の「養生訓*」は、腹八分目、腹七分目、と言われています。



*儒学者の貝原益軒によって書かれた養生についての指南書。長寿をまっとうする身体のことだけでなく精神の養生も説いています。生活心得書、です。



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太り過ぎ、食べ過ぎ、をなんとかしなきゃなと困っている人たちや、痩せないといけないレベルまで言ってしまった肥満の人たちに向けて、

「食べ過ぎですよ、量を減らしなさい」「運動しなさい」

といきなりアドバイスするのはうまくいかないと思っています。

なぜなら、食べ過ぎている原因が、ストレスによるものだからです。

ストレスから身を守るために「食べて」いるからです。


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肥満している人、食べ過ぎでまずいな、と思っている人は、いきなり「痩せよう」とするのではなく、

「太らざるを得ないストレス」を抱えているのだ、と自覚をすることから始めてください。

交感神経の緊張が持続している毎日の生活や仕事の環境を見直して、改善しないと、スッキリした、動きやすい体は手に入りません。


交感神経がずっとピリピリ緊張しているのですから、気持ちにもゆとりが生まれにくくなります。

気持ちにも、体にも、ゆとりがない。。。

もはや虐待では??



自分で自分の心身を壊すような不自然な状況から脱却することが、肥満解消の第一歩だと思います。





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           「息抜き」必要よ〜 byエミオン