日本人の平均寿命は世界でもトップクラスです。

しかし、寝たきりの要介護の高齢者が溢れ(これも先進国1位)、
ガンや糖尿病に代表される軟知性の病気、
西洋医学では原因不明・完治不可能と言われる難病 (免疫病と言われるもの)、
アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息、などの病気で悩んでおられる方が本当に多いなと感じます。 

病院にかかるほどでないと自ら進んで病院に行かない方もいて、なんとなく調子が良くないというものを含めたら、日本人の半分以上が病気&半病気な気もします。


なんでこんなにみんな調子が悪いの??(;´Д`)


純粋に疑問を感じます。

私は人の体を扱う仕事をしていて、当初は体の痛みを中心に悩みを持つ方たちの問題解決の手助けをしていました。

そのうち体の痛みだけでなく、
いわゆる更年期障害のような症状や、
冷え、むくみ、などの「病気とは言わないけれど、でも調子がよくない」
「今すぐ生死に関わる深刻な状況でないけれど、毎日不快だ」
「ぐっすり眠れず、疲れが取れない」
という方たちの悩みにも向かい合うことになりました。


パーソナルトレーニングというとウエイトトレーニングを教える、ダイエットの相談に乗ると思っておられる方がほとんどだと思います。


私は「人として動物として、あるべき状態=自然な状態、に戻す」ことを最終的なゴールに見据えて、その人その人のニーズも汲み取りながら、優先すべきことを選んで都度セッションを提供しています。


その中で、体を頭からつま先までを触ってチェックします。

✔︎表情、声はどうか?
✔︎体全体の雰囲気はどうか?緊張しているか?
✔︎動きは自然か?
✔︎関節の可動域はどうか?
✔︎筋肉の自然な膨らみはどうか?
✔︎皮膚の質はどうか?
✔︎呼吸はどうか?自然か不自然か?

最初にざっとこんなことを感じ取ります。



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体調や機能的問題にかかわらず問題を抱える方に共通しているのは「呼吸」です。



呼吸の仕方は目的によりさまざまあります。

これが正解というのはありませんが、人としての自然な呼吸、というのはあります。

「鼻呼吸」「横隔膜呼吸」 です。



人間は食べなくても水があればなんとか1ヶ月くらいは生き延びられます。

水ももしかしたら数日飲まなくても生きられるでしょう。

でも「空気」は5分吸わなければ死にます。

人は酸素がなければ数分しか生きられないのです。

息=生き、とも言われます。

命(いのち)の語源は「息(いき)の内(うち)」という説もあります。


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          超真面目に話していたのに思わずこれが頭に浮かびました笑




呼吸は全身運動です。

感じられないかもしれませんが、呼吸をすると全身の関節が動きます

腕や脚の筋肉は直接的に関与しませんが、
呼吸の主動筋の横隔膜(膜と言うが筋肉です)は
舌(これも筋肉)や腹筋群、背筋群、骨盤底筋群と連動して動きます。

適切な呼吸=横隔膜を使った呼吸がきちんとできれば、背骨(首から腰、骨盤)や肋骨、肩甲骨まで
正常なはず、です。

平たく言えば、肩こりや首の痛み、腰痛や下っ腹ぽっこりに至るまで、悩みは無いはずなのです。



ここで考えて欲しいのは、

生まれてから一度も「呼吸の仕方について教わったことがない」ということ。

これは立ち方歩き方も然りですが、人は生まれてからまともに生きるために最重要な「呼吸」についてほとんど学んでいません。

なんとなく「息をしている」だけ(でしょう?)


だから「鼻」で呼吸をするもの、ということすらも知りません。

「舌」の置き場所も知りません

「横隔膜」がどこにあるのか、どうやって動くのか、どのように動かすのか、も知りません


やばいやばいですね。



生命の根っこの「呼吸」を整えれば、体のあちこちに出ている不調や症状の多くは快方に向かう、というのは言い過ぎではありません。


喘息は呼吸過多で起こります。

アトピーは口で呼吸してしまうことで起こりやすくなります。

むくみも横隔膜の動き不足で起こります。

ガンは酸素不足で起こります。

認知症も脳が酸欠が大きな原因です。




次回以降、何度かに分けて、奥深い呼吸の世界を書いていきます